黒ねこサンゴロウ
竹下文子さんの紡ぐ世界が好き。
鈴木まもるさんの描く世界が好き。
あとがきを読んで知りましたが、このお二人はご夫婦だそうですね。
素敵すぎる。
☆黒ねこサンゴロウ(偕成社)
(シリーズ全10作)
・旅のはじまり
・キララの海へ
・やまねこの島
・黒い海賊船
・霧の灯台
(旅のつづき)
・ケンとミリ
・青いジョーカー
・ほのおをこえて
・金の波 銀の風
・最後の手紙
☆ドルフィンエクスプレス(岩崎書店)
(シリーズ5作)
・ドルフィンエクスプレス
・三日月ジョリー
・流れ星レース
・波のパラダイス
・光のカケラ
…タイトルを見ているだけでも、なんだか胸がざわざわしてきませんか?装丁も美しくて、並べて眺めては、ニヤニヤしてしまいます。(笑)
サンゴロウシリーズとはじめて出会ったのは小学生のとき。図書館で、何度も何度も借りた覚えがあるなぁ。
いま、社会人の特権、大人買いを実行して全部揃えました。(笑)
いつも側において、読みたいと思った時にすぐに読めるように。
そして、ドルフィンエクスプレスの存在も今更ながら知り、全巻揃えてしまいました。
私はあまり物欲がないほうだと、常日頃思っていたけれど、本に関してはありあまる物欲を発揮するようです。
本という物質が欲しいのではなく、そこに書いてある、コトバが、世界が欲しいのかも。
とにかく、クールでかっこいいサンゴロウ。
対照的に、やけに人間くさい、共感しやすいテール。
どちらも魅力的ですねぇ。
以下、黒ねこサンゴロウ、最後の手紙より抜粋したサンゴロウのセリフです。
普段言葉少ななサンゴロウが、船の乗り方を教えてほしいと訪ねてきたミサキに、珍しく長く語るシーン。
それに、船にのらなくてもな、おまえが、みるもの、きくもの、感じること、それが、みんな練習だと思えばいい。おまえが陸でできることは、海でもできるんだ。操縦法なんてのは、たいしたことじゃない。かじの、とりかたをいくら知ってたって、波をちゃんとみる目をもってなければ、意味がない。それは、おれにはおしえられない。おまえが、じぶんで、波からならうんだ。
(最後の手紙 66ページ)
やさしい言葉で、でも世界の本質をつくこの作品群。分類上では、児童書とされていますが、大人が読んでも、ハッとさせられる本だと思います。
竹下文子さん、鈴木まもるさん。ずっと、ファンで、これからもずっとファンです!
サンゴロウの世界観を再現したカフェとか、あったら素敵ですね(=´∀`)絶対行きます。